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静岡時代 シズオカガクセイ的新聞

編集室より

編集部日誌《2》〜 静岡時代10月号(vol.36)〜

本格的な夏を迎えましたが、皆様お元気にお過ごしでしょうか。
このたび、『静岡時代』10月号の副編集長を務めることになりました。静岡大学教育学部美術専修3年の三好景子です。
静岡時代編集部は来る10月号発行に向けて、テストや課題に追われながらも邁進中。毎号変わる編集長&副編集長。今回、副編集長に(「なんか楽しそうby編集長」という理由で)抜擢された私が、定期的に10月号の企画が生まれ、作りあげていく過程、その紆余曲折、編集長の頭の中、なかなか見られない「静岡時代の舞台裏」をお伝えしていきますので、どうぞよろしくお願いします。これを見たあと、10月号を読んだら、きっともっと楽しめるはず。

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編集部日誌《2》〜 静岡時代10月号(vol.36)〜
▲鈴木編集長(写真奥)と私、三好景子(写真手前)

■静岡時代の【特集企画】ができるまで

目下、編集部員が取り組んでいる『静岡時代』10月号。
『静岡時代』は主に、雑誌の目玉である【特集企画】と、多くの読者が漏れなく楽しめるバラエティに富んだ【連載企画】で構成されています。特集企画は、今後数ヶ月分の熱量を雑誌にそそぐ編集長が打ち出したもの。「特集は、編集長の等身大の疑問から、全19ページを一からつくりあげていくものです。編集長が中心になって、編集部員全員が頭と足をフルに使って、企画を練り上げていきます。編集長の考えていることや特集にかける思いを、まず編集部員に伝えきることが特集の軸をしっかり持つために重要。だから自然と熱量がそそがれます。

一方で連載は、企画内容もベースレイアウトも大きな変更はありません。ですが、だからこそ読者を飽きさせない工夫や連載ラインナップのなかで欠けている要素はないか、常にクオリティをひとつずつあげることが大切です。雑誌一冊に力を持たせるキモは特集にありますが、特集と連載がひとつになって、『静岡時代』は出来上がります。」
どちらかが欠けては、『静岡時代』は成り立たない。だからこそ、編集部全体で考え、協力し合いながら完成までを目指しています。

ここまでは『静岡時代』の構成を紹介しましたが、中でも特に注目すべきポイントはやはり【特集企画】です。
【特集企画】は編集長が日々、考えていること、疑問に思っていること、理想などを洗い出して組み立てた、雑誌の柱です。この特集企画をベースにして、読者に何を届けたいか、そのためにどのような問いを立てるか、取材先の決定、アポ取り、実際の取材などが決まっていきます。つまり、編集部内では『静岡時代』の完成に向けての動きがスタートするんですね。
『静岡時代』の特集はこれまで、土、恋愛、ロック、お寺などをテーマにしてきましたが、多様な特集企画や雑誌の方向性が決まるのは、ずばり編集長の頭の中がミソになっているんです(『静岡時代』は毎号、編集長が変わりますが、各号の特色や個性がでるのもこのため)。

【特集企画】は、決定までに話し合いを重ね、煮たり寝かしたりしながら、なるべく時間をかけて組み立てていくようにします。鈴木編集長と私、企画相談役との3者で行われる、10月号特集についての打ち合わせも大事な時間のひとつ。鈴木編集長が考えてきた決定前の企画案には、「この企画の実現は難しいのでは?」「読者は面白いと思ってくれるのか」などと、制作が可能かどうかのストレートな意見がぶつけられます。

編集部日誌《2》〜 静岡時代10月号(vol.36)〜
▲企画案について、頭の中を整理している鈴木編集長「むむ〜〜っ……悩む!」

また、企画段階では編集部(内部)と読者(外部)それぞれが、つくって楽しい、読んで楽しいという印象を持ってもらえるよう、客観的な視点も取り入れて考えることも重要視します。「内輪向けになっていないか」「読者が何度も目を通したくなるような内容であるか」など(企画に取り入れる要素が複雑化していくので、見落としている部分をフォローするのが私の役目であったりします)。

話し合いの中では、編集長が考えてきたことが第三者を納得させるものではなかったり、自分が面白いと思っても中々肯定を受けられなかったり、なんてこともあります。きっと、少しはむっとすると思うのですが、そんなとき、編集長はいつも「ああ、確かに」「じゃあこう変えればよくなりそうですね!」というように、柔軟に対応しています。ただ、全てのアイディアを受け入れるのではなく、自分がやりたいこととずれている場合は、きっぱりとその旨を伝えます。この企画を通して何を知りたいのか、読者に何を伝えたいのか、理那さんのぶれない思いが、10月号を、面白く、内容を濃くというところにつながることがよく分かります。

自分の中にある"静岡県の大学生像"がきっかけに。静岡時代10月号の特集決定!

何度も話し合いを重ね、試行錯誤の時間を経て決定した今回の特集企画。
それは——

「学生の生態系」です。

「学生の生態系」とは一体何でしょうか?鈴木編集長直々の言葉では、

『「大学生」というものが、なんだかふわふわした存在のように思えて、私は早く社会人になりたかった。けれど4年生になってだんだん卒業する実感がわいてくると、どうしてか惜しくなってしまう。4年間通う大学を、そこに通う学生のことを、今の私はどれだけ知っているのだろう。これから卒業して県外に出ていくとき、「こんなところだったよ!」と自信を持って言えるのだろうか。
せっかく4年間も静岡の大学で学んでいるのだから、静岡の大学や学生のことをもっと知りたい!そうしたら、残り半年の学生生活がさらに充実したものになるかもしれない。卒業してから後悔しないように、この企画で「静岡」の大学や学生のことを、底に触れられるくらいに掘り下げて考えてみたい』

●シズオカガクセイ的新聞過去記事→ http://gakuseinews.eshizuoka.jp/c43872.html (編集部日誌《1》〜 静岡時代10月号(vol.36)〜)

編集部日誌《2》〜 静岡時代10月号(vol.36)〜
▲静岡時代10月号特集企画の企画書一部。この構想をもとに、企画の構成を拡げていきます。
編集部日誌《2》〜 静岡時代10月号(vol.36)〜

静岡県で学んでいる大学生についても、高校生についても、静岡県の大学・大学生に関心を持ってもらいたい、というのが今回の特集のメッセージ。大学を卒業した人にも、当時を振り返って改めて静岡県の大学に進んだことについて考えるきっかけにしたいとのこと。

編集長曰く、「私が一番ふわふわしているからなあ」と仰っていましたが。私が思うに、鈴木編集長はふわふわしているというのではなく、「肩の力がぬけている」人という印象。静岡時代をつくっていると、多様なアクシデントに頻繁に見舞われます。私なんかはすぐに動揺してしまうのですが、鈴木編集長は(内心は動揺しているのかもしれませんが)、じゃあどうすれば良いかなあ、と動揺する素振りを見せることなく、すぐに解決策を考えます。編集部のみんなも、そんな鈴木編集長をみていると、アクシデントが起こってもすぐに頭を切り替えることができています。そういう、気張らずとも人を引っ張ることのできる理那さんならば、きっと10月号はみんなが気づかぬうちに、先導してくれるのではないかなあと思います。

編集部日誌《2》〜 静岡時代10月号(vol.36)〜
▲編集部員の中では、一番先輩な鈴木編集長。冷静に部内をまとめたり、鋭いツッコミで笑かしてもくれます

編集部日誌《2》〜 静岡時代10月号(vol.36)〜
▲私も、鈴木編集長を見習って……!

■静岡時代は【連載企画】にも、ご注目!

雑誌の方向性が決まって、少しホッとした編集長。それは特集が決まっただけではなく、同時に行われている【連載企画】が滞りなく進んでいるからというのも理由のひとつ(連載企画が問題もなく進んでいるだけで、編集長は気持ちが楽になるものです)。現在、静岡時代は全部で10個の連載企画を持っています。今回はその中で、「真っ当もぐりのススメ」という企画について話をしたいと思います。冒頭で、連載は読者の飽きとの戦いと言いましたが、具体的にいうと、「真っ当もぐりのススメ」はいままさにその戦いの最中です。

「真っ当もぐりのススメ」は、昨年10月の連載スタートからちょうど1年。単位互換制度をはじめとした「大学間交流」をおすすめする企画です。静岡県には23もの大学があって、約180もの学科がある。ですが、隣の大学にどんな先生がいて、どんな学生がいるのか意外と知らないもの。
とはいえ、大学間の交流が全くないわけではないんです。そこで、「真っ当な手段で他大学に潜り込む大学生」を「真っ当もぐり」と勝手に命名!(実は「リアルもぐり」なんてのもいます。誌面にイラストがあるから探してみてください)これまで真っ当もぐりの定番・単位互換制度について経験談やその醍醐味を取材してきました。大学からも学生からも大好評で、これをきっかけに単位互換が徐々に広まり、利用者も増えたのだそう(うれしい)!

●シズオカガクセイ的新聞過去記事→ http://gakuseinews.eshizuoka.jp/e1312744.html (真っ当もぐりのススメ)

しかし、読者からは「毎回同じないようで飽きた」という声が(なるほど!)。
取材対象の所属大学を意識して差別化していたつもりでしたが、インタビューでは経験談が前にでてしまって、差がそこまで感じられない。そこで、次号10月号の「真っ当もぐりのススメ」は、単位互換制度の内容よりも、自分の大学と単位互換先の大学との違いや「真っ当もぐり」自身にスポットをあて、誌面を構成していきたいと考えています。

特集企画も連載企画も、「今あるものをもっと良いものに」を目指しながら(試行錯誤しながら)完成まで頑張ります!また、鈴木編集長を筆頭に、編集部メンバー全員で”ふわふわの中にあるしっかりとした核”をとらえていければいいなあ、と思います。

編集部日誌《2》〜 静岡時代10月号(vol.36)〜
▲入稿まで残り1ヶ月を切りました。鈴木編集長のもと、最後まで気合いをいれて頑張るゾ!

◆静岡時代10月号ができるまで〜バックナンバー〜
(1)編集部日誌《1》〜 静岡時代10月号(vol.36)〜 http://gakuseinews.eshizuoka.jp/c43872.html



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