特集
下心がわかる?勝負飯を手に入れろ!

勝負飯とは、その飯を食べることでほぼ確実に仲良くなれる常套手段(道具)だ。
今回は、心理学を専門とする、静岡産業大学の高城佳那先生に「煮る系」「焼く系」「包む系」の3つに分けて、その意味性を徹底解析してもらいました!
「しずおかおでん」と「鍋」

煮る系①「静岡おでん」
温かさは人を開放的にさせる
温かさは人を開放的にさせる
江戸時代末期に屋台料理として広まった静岡おでんは今や定番の家庭料理へと変化しました。牛すじ、黒はんぺんなどの具を串刺しにし、出汁の味をしみ込ませるのが特徴。寒い季節は気分が内向的になります。寒さで筋肉が硬直し、身体が強ばる中で温かいものを口にすると、身体が高まり安心感を持つようになります。温かさは人を開放的にさせるんです。

煮る系②「鍋」
親しみが加速していく究極飯
親しみが加速していく究極飯
鍋を囲み相手との距離が近くなると、人は好意を持ちやすくなるのです。これを「近接性」と言います。さらに一緒に鍋をつつき、同じものを食べることで、脳が相手を受け入れたように処理します。会話も増える分、自己開示が活発になり、普段話さないような事も話すように。秘密を共有することでより親しい間柄になったと感じることができます。
「バーベキュー」と「げんこつハンバーグ」

焼く系①「バーベキュー」
重要なのは役割分担と気遣い
重要なのは役割分担と気遣い
そもそも自宅外で食事をすることは、人を興奮状態にさせます。「吊り橋効果」と同じく、普段と違う環境下で時間を共にした相手には好印象を抱く傾向があります。バーベキューでは準備が大変なほど、達成感が高まります。準備から食事に至るまでの過程で、信頼性や親近感も生まれます。重要なのは、役割分担で人と協力をし、協調した行動をとることです。自分の食欲を満たすだけでなく、周りを気遣うスペックが求められます。

焼く系②「げんこつハンバーグ」
食と色は蜜月関係? さわやかの秘密
食と色は蜜月関係? さわやかの秘密
肉には身体のリズムを調整する働きがあります。心のリズムも整えられるので、幸福感も得られます。さらに赤みがかった肉(暖色)は食欲を増加させま
す。視覚と嗅覚を遮断すると味覚を失ってしまうように、食と色には密接な関係があるのです。またさわやかの美味しさは「連合の原理」も作用していま
す(後述)。幼い頃、家族と食事をしたという幸せな記憶が蘇り、美味しいと感じさせているのです。
「たこやき」と「浜松餃子」

包む系①「たこやき」
小さなものは食欲をそそる
小さなものは食欲をそそる
どうにも謎ですが挙げておきたい勝負飯がたこやき。今の学生は個性を求めていますから、「たこパ」ブームの秘密は何でも包めるアレンジの豊富さにあると思います。今後のたこやき動向が気になります。

包む系②「浜松餃子」
小さなものは食欲をそそる
小さなものは食欲をそそる
浜松餃子は昭和30 年はじめに中国からの満州引揚民が浜松駅周辺に屋台を展開させたのが発祥。餃子を作る過程から食べるまでの一連の行動を共にすることで仲間意識が生まれます。仲間意識は一つひとつ手作りしていく中で、能力の個人差が出るものの徐々に出来に優劣を感じなくさせ、自然と肩を並べられるようになります。なかでも浜松餃子はネームバリューがありますから、食への付加価値が与えられ、浜松餃子を食べること自体で満足感は増します。
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Updated:2016年01月12日 特集