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実践! 静岡ブランドの実力 ~アメーラ・トマト【前編】〜

静岡「未来の教科書」シリーズ(1)

市場での流通量が増えても卸値が下がることがない「つくれば売れる」すごいトマトがあります。一年中、高価格&高品質。銀座のデパートや全国の高級レストランで取り扱われ、ローソンやヤマザキなどの大企業からコラボレーションのオファーも舞い込む。高糖度トマト「アメーラ」です。

「アメーラ」の成功は、もちろんそれ自体の品質あってのことではあるのですが、同時に非常に精緻なブランディング戦略によってでもあります。プロジェクトのキーマンは、トマト生産者の稲吉正博さんとアメーラのブランドづくりを行う静岡県立大学経営情報学部の岩崎邦彦教授らのチーム。

わたしたちと静岡県の未来のつくり方=教科書をつくる新連載の第一回。静岡未来でもしばしば登場してもらっている静岡県立大学食品栄養学部生にしてワインバー店主・山田瑞己さんとともに、県立大の岩崎研究室を訪ねました。
静岡未来→ https://www.facebook.com/shizuoka.mirai

実践! 静岡ブランドの実力 ~アメーラ・トマト【前編】〜

◉「アメーラトマト」
静岡県で開発された高糖度トマト。大きさは一般的なトマトの1/3程度で、糖度は7~8度以上と、フルーツ並の糖度をほこる。名前の由来は静岡弁の「甘えらー」(あめえらー:「甘いでしょ」という意味)から。公式HPではアメーラを使った料理レシピなど情報満載→ http://www.amela.jp/

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実践! 静岡ブランドの実力 ~アメーラ・トマト【前編】〜

●岩崎邦彦(いわさきくにひこ)先生〈写真中央〉
1964年生まれ。静岡県立大学経営情報学部教授・地域経営研究センター長・学長補佐。
上智大学経済学部卒業、上智大学大学院経済学研究科後期課程単位取得。
国民金融公庫、東京都庁、長崎大学経済学部助教授などを経て現職。

主な著書に『小さな会社を強くするブランドづくりの教科書』(日本経済新聞社刊)※、『小が大を超えるマーケティングの法則』(日本経済新聞社刊)、『スモールビジネス・マーケティング-小規模を強みに変えるマーケティング・プログラム』(中央経済社)、『緑茶のマーケティング-“緑茶ビジネス”から“リラックス・ビジネス”へ』(農文協)など。
※『小さな会社を強くするブランドづくりの教科書』(日本経済新聞社刊)はアメーラを題材に、小さな組織が大きなブランドをつくるための実践理論がわかりやすく書かれています。さらに詳しく知りたい方はこちらへ → http://www.amazon.co.jp/dp/4532319056/ref=cm_sw_r_tw_dp_53g0tb187CEGA

●稲吉正博(いなよしまさひろ)さん〈写真左〉
トマト生産者。「アメーラ」「アメーラ・ルビンズ」のブランド管理、生産支援、指導管理を行う株式会社サン・ファーマーズ代表取締役。アメーラは日経MJ「ブランド評価」第1位(2009)や、ベジフルサミット「おいしいトマト」第1位(2007)に輝くなど高い評価を得ている。アメーラは公式通販ショップで購入することも可能 → https://www.amela-shop.com/

【聞き手】
●山田瑞己(やまだみずき)さん〈写真右〉
静岡県立大学食品栄養科学部栄養生命科学科3年生
1989年、母の実家がある静岡県沼津市に生まれ、父の実家がある山梨県塩山市で育ち、現在、静岡県で食品栄養学を学ぶ。近年静岡にワインバーが増えているが、山梨県産ワインが飲める場所が少ないことを悲しく思い、「山梨県産ワインが飲める店をつくろう」と一念発起。Wine Cafe ROUTE52を出店する。
住所:静岡県藤枝市大東町442
☎:054-637-0670

●服部由実(はっとりゆみ)
静岡時代所属。本記事エディター。

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■「いいもの」をつくるだけでは選ばれない

(静岡県立大学経営情報学部・岩崎邦彦先生)まず、いきなりアメーラの話から
外れるんですけど、静岡の「牛肉」ってすごいレベルが高いことを知っていましたか?
静岡牛は品評会においてはナンバーワンをとることも多いんですよ。とても美味しいんです。
ただ、高く売れるのは何かというと、静岡牛ではなくて「松坂牛」です。
実際にある品評会の話ですが、静岡牛が一番になりました。そのあとにすぐ競りが
あったわけです。いまさっき「美味しい」と評価されたばかりなのに、競りになると
静岡牛は、品質ほどは高く買われないんですよ。ということは、良いものをつくるだけでは選ばれないと。ブランドづくりが必要です。

静岡はご存知のとおり、ものづくり県で、非常にいいものをつくるんですよ。
美味しい鶏肉もあるし、美味しい豚肉もある。ものづくりはすごい。ただ、ブランドづくりのことを考えると、ものづくりとブランドづくりはイコールではない。
選ばれるためにはブランドを強くしていきましょうと、10年ほど前から、生産者の稲吉正博さんを中心としたサンファーマーズという生産者グループと産学連携で力を合わせて「アメーラ」のブランドづくりを行っています。


■ブランドとは"とんがり"である

(山田瑞己さん:以下/山田)「アメーラ」というと、わたしはイメージとしてもあたらしい時代のトマトという感じがします。で、実際食べてみるとびっくりするくらい甘くておいしい。普通のトマトよりもすこし小ぶりなルックスも、印象を補強する感じです。野菜なんだけど、これまでの野菜のイメージとずいぶん違います。

(岩崎先生)イメージづくりはとても大事です。例えばブランドを「人」に例えてイメージしたり、トマトが食べられるシチュエーションを具体化したり。実際どういうふうに、お客さんに認識されているか、マーケットのリサーチもしています。羅針盤を持って、戦略的に進めています。パッケージやリーフレットにもこだわってみたりね、それこそ、本が装丁にこだわってみたりするのと同じですよ。トマトみたいな野菜でもそういうことが大切になってくる。

「ブランドづくり」というと、言葉だけがひとり歩きしがちです。しかし、そもそもの土台は「おいしい」という品質。ただ、おいしいトマトっていうだけなら結構あるんですよ。つまり、おいしいとか、栄養価が高いというだけでは埋もれてしまう。なんらかの「とんがり」をつくりましょうと、こういう発想でやっています。


(静岡時代)先ほどの静岡牛と松阪牛の話みたいにですね。静岡牛は品質はいいのに、残念ながら埋もれてしまったというわけですね。

(岩崎先生)そうです。同じように、例えば、リコピンで勝負すると「カゴメ」には敵わない。価格の安さで勝負してもカゴメには敵わない。じゃあ勝つところはどこかというと、価格の安さではなくて「高い価値」を売るということ。ただ、価値といっても目に見えないじゃないですか。
トマトのイメージを「人間」に例えて考えてみる。おそらく、性別は男性か女性かというと女性ですよね? そこに年齢や性格を加えて例えてもらうと、一般的な普通のトマトは「20歳くらいの可愛い女の子」、元気のある可愛い女性というイメージがあります。カゴメのトマトがまさにこの辺のイメージだと思います。

ということは、今更それと同じようなトマトをつくっても絶対にカゴメに敵わない。じゃあ、我々のアメーラはこの逆張りで「大人のトマト」でいこうと。且つ「明るい」のではなく、「しっとり系」。おとなしいイメージでやろうという戦略でやっています。ブランド・パーソナリティを明確にするということです。


実践! 静岡ブランドの実力 ~アメーラ・トマト【前編】〜


■品質を超えたポジティブなイメージをお客さんの頭に植えつける

(岩崎先生)ブランドってなにか、結構みんな知っているようで分からないですよね。辞書でひくと、ブランドというのは「名前」と書いてあります。商標。ただ、名前であれば、すべての商品に名前はついているじゃないですか。
もともとブランドというのは、「焼印」を押す=名前をつけるということです。しかし、ただ単に名前というだけでは、今の時代のブランドとは違うだろうと。よく言うのは、品質をよくすることがブランドづくりだということです。でも、先ほども言ったように、品質がよくても選ばれない。ということは、ブランドというのは、「品質を越えた何かしら」をつくっていくことなんですね。それをお客さんの頭の中のイメージとして植え付けていくことだと。そのためにはどうすべきか、戦略が大事になってくる。


(静岡時代)岩崎先生は、著書『小さな会社を強くするブランドづくりの教科書』(日本経済新聞社刊)のなかで、「ブランドづくりとは顧客の心のなかに品質を超えたポジティブなイメージを形成し、顧客との感情的な“絆”をつくること」と述べられていますよね。

(岩崎先生)強いブランドの法則を調べてみると、いくつか共通点があります。ひとつは明快なイメージがあること。すでにほかにあるものの真似をしてもダメですね。二番手、三番手ではダメ。高糖度の高級トマトは、当時はほとんどなかった。 お洒落なトマトも今までなかったわけです。そういう方向性でやれば、頭の中で明快なイメージができる。
ちなみに、いま全国各地で地域産品をつかったワインをつくりましょう、という動きがあるけど、他で行っていることと同じだと、ブランドになるのは難しい。
二つ目は、感性に訴求するということ。単に機能がいいだけだと、例えばリコピンの含まれる量だけだと、もう勝ち負けの世界じゃないですか。片方は10含まれている、もう片方は5しか含まれていないという具合に。


実践! 静岡ブランドの実力 ~アメーラ・トマト【前編】〜
▲"アメーラ"を題材に、小さな組織が大きなブランドをつくるための実践理論がわかりやすく書かれています。

(静岡時代)スペックの指標という勝ち負けのルール自体が自分ではどうにもならないですしね。感性に訴えれば「自分の土俵」を戦えます。

(岩崎先生)そう、一本のものさしでは測れないようなもので勝負をしようということです。それは美味しさかもしれないし、デザインかもしれない。私が好きなデザインは、みなさん好きじゃないかもしれませんよね。そういったお客さんの感性に訴えると。

■情感に訴えよ!

(岩崎先生)強いブランドの特徴をみてみると、機能だけではなくて、お客さんの情緒とか感性に訴えています。例えば、スターバックス。コーヒーの美味しさだけだったら、僕はドトールの方が好きなんだけど(笑)、じゃあなんでスタバがいいかっていうと、お洒落な雰囲気や空間とかね、単に機能だけを売っているわけではない。パソコンにしても、機能性だけだったら日本製の方がいいと思うんですよ。でも、アップルが去年の世界のブランド競争でナンバーワンになったんですね。アップルがコンピュータの機能だけでナンバーワンになったのかというと、そうじゃないですよね。機能だけだったら、多分NECとか、東芝とかの方がいいと思うんですよ。なぜアップルがいいのかというと、お客さんの感性に訴えているからなんですね。

じゃあ、農産物も単に美味しいとか、お茶だったらカテキンが豊富とかだけではなくて、お客さんの情緒とか心に訴えようと。頭だけではなくてね。栄養性とか機能は、お客さんの頭に訴えるもの。それはもちろん重要です。美味しいのは当たり前で、機能性は当然あるという前提で、我々はそれプラス、情緒性に力を入れています。


■一番でなければ埋もれてしまう

(岩崎先生)3つ目は独自性。どこかの真似をしていないこと。二番手、三番手だと強いブランドにはなりません。よく多いのは、「これが売れたから、私もつくろう」ということ。後追いだと強いブランドはできないということで、独自性です。これは本にも書いてある例えですけど、日本で一番高い山はどこですか?

(山田)富士山です。

(岩崎先生)じゃあ、二番目は?

(静岡時代)八ヶ岳ですか?

(岩崎先生)違うんですよ。二番目は北岳なんです。じゃあ、一番大きい湖は?

(山田)琵琶湖。

(岩崎先生)じゃあ、二番目は?

(山田)あ、うーん…… 分からないです。

実践! 静岡ブランドの実力 ~アメーラ・トマト【前編】〜

(岩崎先生)でしょう? トップは頭に浮かぶんですよ。二番目は浮かばない。イメージが浮かばないと、選ばれないんです。ちなみに、二番目に大きい湖は茨城県の霞ケ浦。我々は、高さの勝負では富士山には敵わないでしょう? 北岳も敵わないわけですよ。それから、NHKの世論調査によると、日本人が一番好きな山は富士山なんですけど、二番目に好きな山は阿蘇山なんですよ。カルデラ火山のね。イメージが浮かぶじゃないですか。阿蘇山って、高さではベスト100にも入らないですよ。低い山なんです。ただ、「カルデラ火山」というカテゴリーだと一番なんです。だから、我々のやり方も、トマトで一番になるというよりも、あるカテゴリーでトップになろうという発想なんですね。

お洒落なトマトでトップになろう、高糖度トマトでトップになろうと、二番目を狙わないということで独自性が三つめの方向性になっている。あとは価格の安さではないということ。安さで引きつけたお客さんは、安さに逃げていきますからね。別のトマトが割引になったら、みんなそっちに行ってしまうじゃないですか。


(山田)たしかに。

(岩崎先生)安さではないところで引きつける、好き嫌いで引きつけるような考えで一貫性をもってやってきている。明快なイメージを持とうと。ところで、私たちはアメーラのアイデンティティ、ブランドのあるべき姿を明快に文章化しているんです。「最高品質の高糖度トマトで、おいしさの感動をお届けします」。これです。生産者の方にも、経営戦略会議の際に毎回一番最初に伝えています。

■アメーラは“トマト”でしか勝負しない

(岩崎先生)「最高品質」ということは、アメーラトマトは常に最高品質を狙いますよ、つまり常にレベルアップしますよ、ということ。次に、「アメーラ」という名前が有名になってきたんですが、アメーラは「高糖度トマト」ということでやっているので、「アメーラのイチゴ」とかは絶対につくらない。「アメーラのキャベツ」もつくらないし、「アメーラのにんじん」もつくらない。よくブランドが有名になると、その名前を他に使うということがあるじゃないですか。昔、あるアパレル企業が洋服をつくっていて一流ブランドだった。それで、今後はスリッパをつくりましょう、タオルをつくりましょう、と商品を広げていった。何が起こるかというとブランドイメージが薄まってしまって、頭にイメージが浮かばなくなってしまう。

(静岡時代)静岡時代も、そういう迷走をしたことがあります……。

(岩崎先生)アメーラの場合はトマトでしか勝負しない。商品を広げる場合も、赤色(アメーラルビンズ)があるから黄色(ルビンズゴールド)があるというように、ハーモニーのある広げ方はしますけど、足し算の広げ方というのはやらない。ソニーが今弱くなっているのは、昔は「ソニーといえばウォークマン」という明快なイメージがあったけれど、今は、保険事業もやっているし、ソフト事業もいろいろやっているし、非常に幅広くやっています。広さゆえに、イメージが薄まってしまっているのではないかと思います。そうするとブランドイメージも薄まる。アメーラはトマトのブランド。トマトだけでいこうと。

最後は、「最高品質の高糖度トマトで、「おいしさの感動」をお届けします」ということで、稲吉さんをはじめ生産者の方は、単にトマトをつくっているのではなくて、「おいしさの感動」をつくっているんだという発想です。


→ 《実践! 静岡ブランドの実力 ~アメーラ・トマト【中編】〜》へ

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——編集後記——

岩崎先生の著書によれば、消費者1000人への調査したところ、1回辺りの「トマトの購入」に支払ってもいいと考える金額の平均は335円。しかし、問いを「おいしいさの感動に対していくらまで支払えるか」と替えると、8939円と27倍に上昇したそうです。同様の問いを、例えば「化粧品」に対して行うと、平均は5696円。しかし「美しくなるため」と問いを替えると平均は2万3749円になったとのこと。(岩崎邦彦著『小さな会社を強くするブランドづくりの教科書(日本経済新聞社刊)』90-91ページ)

モノが世の中に溢れていて、よく言われるように、わたしたちに“これ”というような「物欲」がどんどん少なくなっているのかもしれないとは思います。でも「欲求がない」わけでは全然なくて、その矛先が「体験・経験」に向かっていることも理解している。

だからこそ、これからの時代自分はどのように生きて行こうかとか、どうやったら誰かの役にたてるかだとか、そのためにどうやって自分のことを知ってもらおうかとか。岩崎先生のインタビューが、そういうこと全般の大きなヒントになればなあと思います。

次回はアメーラ生産者の稲吉さんにもご登場いただきます。アメーラ、ブランドづくり話をさらに掘り下げた内容になっています。お楽しみに。

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