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編集室より

編集部日誌〜静岡時代4月号(Vol.34)〜

『『静岡時代』34号編集部日誌②

はじめまして。4月号副編集長の静岡英和学院大学人間社会学部人間社会学科2年の亀山春佳です。
大学では主に経済を学んでいます。私の所属する「人間社会学科」はキリスト教主義に基づき、多角的・総合的に文化、心理、観光、経済…など様々な分野を学ぶことができるんです。

さて、副編集長・亀山が、編集長・小池の奮闘と4月号のゆくすえをお伝えするドキュメンタリー、「編集部日誌」。
2月も残りわずか。4月号の締め切りまで二週間をきろうとしています。編集長は、会議でもたびたび「2月は28日までしかない!29、30、31がない!」と2月という暦に対し憤慨。そのくらい焦ってます。

4月号の企画テーマは「恋愛」です。
12月に企画テーマが決まってから、編集長をはじめ、ひたすら企画の構成(誰に・何を伝えるか・どのような問いを立てるか)を練ってきました。
そもそも編集長が今回テーマとして「恋愛」を取り上げたのは、「自分のことなのによく分からない恋愛を論破してほしい!」と思ったことがきっかけ。実は、今まさに恋に悩む編集長。大学の友人に「もういい加減にしなよ!」と言われながらも、「この人じゃないと!」という気持ちをどうにもできずに悩み、自己嫌悪しています。つまり編集長は次の恋に進みたいわけです。企画の出発点はなんとも、個人的。

大学生の等身大の疑問をテーマに取り上げる「静岡時代」ですから、企画をつくるうえで、こうした個人的な理由やコンプレックスは力がありますし、大切にしています。
ただ、この超個人的な理由。これには熱量が入りやすい分、大きな「落とし穴」があります。
「個人的な理由をいかに普遍的なテーマとして読者に伝えるか=読者が”わたしのための特集だ!”と認識できるか」です。それでなければただの自分のためにつくった、自己満足となってしまいます。

しかも「恋愛」というテーマは「静岡県」という地域性と、読者であり、作り手である「大学生」という要素を入れるのが難しい。特に「静岡の要素」。
編集長はしばらくその壁にぶつかって、その間に本人が恐れに恐れていた「大学の後期試験」が迫りに迫ってくるというサンドイッチ状態。

編集部日誌〜静岡時代4月号(Vol.34)〜
▲本誌会議外で綿密に意見を交わす編集長・小池(右)と副編集長・亀山(左)

副編集長である私としても、本格的な試験に突入する前になんとか企画を詰めきりたいところ。毎週1回の編集部会議の他も、ミーティングを重ねます。ミーティングで編集長は、県大の図書館で借りてきたという、十冊近い恋愛に関する本を取り出しながら、「恋愛をはっきりさせたい!」と言います。
(→参考資料・文献の紹介が出来るので、それだけ写した写真が欲しいかなと思っています。→すみません、撮影していません。あとぱらぱら見たとは思いますが、おそらく参考にしていないため推せない。なので無しでお願いします)

そもそも「恋愛」といっても、色々な視点で考えることができますよね。
特に編集長は、その「はっきりさせたい!」という気持ちから、「生物学」「遺伝子学」「脳科学」という自分ではどうにもできないような視点からみた恋愛を知りたいのだそう。恋をしているとき、自分の意識とは別のところで何かが複雑に絡み合っているのかもしれません。友達のありがたい助言や雑誌やテレビからの情報だけでは納得できない編集長のふわふわした恋愛観を打ち砕くようなものを期待しています。

他にも、会議やミーティングのなかでこのような問いが立てられました。
・(特に日本人は)「愛」という言葉をつかうのに抵抗を感じている?
・むかしの大学生はどんな恋愛してたんだろう?普遍的な恋だけど、変わってることもあるのか?
・今の静岡の大学生はどんな恋愛しているんだろう?
・人生の大先輩に恋愛(人生)相談。わたしはどうしたらいいのか?
・文学作品から「恋をすること」そのものを学びたい。生きていくうえでなんで恋をするんだろう?読者がこれまで知らなかった文学作品を知るきっかけになったり、雑誌に留まらず外へ学びを求めるきっかけになったらいい。
・新生活のはじまる「春」だから大学生活を知れるようなページもほしい。もちろん恋愛を絡めて。
(→上記の問が編集長のどういう考えのもとから生まれたのか複数の問の中から数個ピックアップして書いてもらえると、思考の進み方が具体的になっていいのかなと思いました。)

このように、まず編集長(=恋愛における疑問を解明したい!知りたいと思う大学生)が恋愛においてどんなことを疑問に思っているのか、を洗い出していきます。本の中からキーワードも探すことで、「今はまだ知らなかった”知りたい”」を探します。

並べてみると、最初にいったような「ふわふわ恋愛観を打ち砕くようなもの」とはちょっと違う、という印象を持たれる方もいるかと思います。どちらかというと、これらの問いからはあたたかみを感じられるかもしれません。

編集部日誌〜静岡時代4月号(Vol.34)〜
▲今回の特集で参考になった書籍のひとつ。吉行淳之介の『恋愛論』(角川文庫/1973)。

今回の特集で"恋愛とは何か?"をはっきりさせたいし、冒頭のインタビューでは「生物学」「遺伝子学」「脳科学」という視点から恋愛を紐解きたい編集長。「次に進みたくてもできない恋愛」をしている編集長のもやもやを綺麗さっぱり晴らしてほしい。いっそのこと、「君は恋愛をしているつもりかもしれないけど、「好き」だと思っているのは君の意思ではなくて脳なんだよ。所詮、遺伝子や脳に操縦されている生き物なんだよ」と反論の余地がないほど打ち砕いてほしい。だけど、きっとそんなこと言われたら立ち直れなくなるかもしれない。恋愛に悲観的にはなりたくない(←企画を立てたのは編集長です。自分勝手です)。読者に対しても、これまでとは違う恋愛の一面を突きつけたいが、そうばかりもいかない。なんとも攻撃的な恋愛特集になってしまう。

そこで、人生の大先輩に恋愛相談をしたり、文学作品から「生きていくうえで恋愛をすること」を考えていくことで、「人間味」をだしたい。読者が今回の特集を読んで「役に立った!」「読んでよかった」と思えるようにするには、どうしたらいいか?人生の先輩への恋愛相談や過去と現在の恋愛の比較にはその役割があります。恋愛は人間関係をよりいっそう複雑にする劇薬です。新生活、新学期と出会いが格段に広がる春だからこそ知りたい。恋愛から自分を知り、人生を生きるヒントを恋愛に学ぶ。一見、問いの羅列ですが、「恋愛をはっきりさせたい」という編集長の思いのもと、それぞれの問いに役をあて、企画を構成していきます。

立てられた問いの具体化はもちろんですが、編集長の今の課題は企画冒頭の4人の大学生へのインタビュー。このインタビューは企画の入り口として、読者が入り込みやすいように、今回の特集テーマに関するひとつの問いをたてます。例えば、お寺特集でいうと「お寺ってどう思ってる?あなたの日常生活においてお寺ってどんな存在?」。ロック特集でいうと、「あなたにとって「ロック」ってなんですか?何をもって「ロック」を定義する?」など。今回は恋愛特集。同じような回答にならない問いとはなにか?4人の差異だけではなく「男女差」も出すにはどうしたらいいか?大半の恋愛は異性がお相手だからこそ、「男女差」が垣間見えると面白いはず。例えば、「男はフォルダを分けて保存。女は上書き保存」(絶対とはいえませんが、だから浮気は男性に多いといえるそうです。でも女性も、「上書き保存」とはいえ前の人が完全に消えるわけではありません。「上書き」ですから残っているわけです。だからいろいろとつい比べてみたり。怖いですね)と言われますが、実際どうなのか。(ちょっと失礼ですが)4人の人間性を試すような際どい問いを立てたいわけです。
(→個人差・男女差を出さなければならない理由があるといいかもしれません。男女差で、どのように恋愛模様が変化するか《オタキングの話などひっぱったり》、変化をだすことで生まれる特集の面白さのワケや違いをだす)

編集部日誌〜静岡時代4月号(Vol.34)〜
▲企画書作成に頭を抱える編集長。がんばりどころ!

今後は課題を引き続き考えながらも、アポ取り・取材へと移っていきます。その際、「この特集で何を伝えたいのか」をきちんと伝えることが大切です。編集部内でそれが統一できるように、編集長は編集部に言葉で何度も伝えて、共有していくことが何よりも重要になります。編集部からの疑問点はできるかぎりなくしていきたいです。編集長は全ての企画について淀みなく説明できなくてはなりません。副編集長である私も編集部内の誰よりも編集長が特集で何を伝えたいか理解したいです。互いにプレッシャーをかけあいながら、助け合いながら、読者のみなさん・ご協力いただく取材先・ご支援いただくみなさんに「贈り物」を届けたい。そんな編集長の思いを形にしていきます。

次回の「編集部日誌」もお楽しみに。
次は企画も固まり、取材に進んでいないと、マズイぞ編集長(私も)!
再試も乗り越えないとマズイぞ編集長!(編集長は再試を免れることが叶いませんでした)

◎副編集長・亀山の小話
少し話はそれますが、実は、副編集長である私は静岡英和女学院中学校・高校という女子校に6年間おりました。そのため大学に入学する以前は「共学」である大学が未知の領域でした…。
女子校時代は体操着に着替える時もそのあたりでぱぱっと着替えていましたので、大学生活も晴れて2年目となった今も「いちいち更衣室で着替える必要性を感じない!」というほど、まだまだ違和感でいっぱいです。女子校時代は共学が羨ましく見えましたし、まだ見ぬ恋人について語ったこともあります。しかし、実際に大学に入った途端、私より背の大きな人ばかりだと思っていたところ私より背の低い男子が多かったり、私が男子を頼るのではなく男子に頼られてしまう…などなど。私の考えていた男性像と恋愛観はガラガラと音を立てながら崩れていきました。
そんなときに4月号の特集テーマが「恋愛」!編集長の恋愛の悩みを解決していきながら、ついでに私の崩れ去った恋愛観をも立て直すことができるのでは…と思っております。



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