学生白書
『美術家 ありえだ なおさん(静岡大学大学院)』:大学生の横顔
〜学生のキャンパスライフ、紹介します〜
私たちの周囲にはモノが溢れている。安価で大量生産され、消費されていくもののなかには、生きている女の子も含まれる。そうした誰もが知っているけれど見たくないと思う歪んだ現実と真正面から向き合い、作品をつくり続けている若き美術家がいる。今回紹介するのは、静岡大学大学院に所属しているありえだなおさん。「嫌だ」という感情とも切り離され、「痛くも痒くもない」とでも言うかのように欲望が肥大化していく世の中。「日々の繰り返し」や「消費社会」を表現している彼女の作品や言葉。彼女は自分を媒体とし何をつくり、発しようとしているのか。
ありえだなお展「ねるねる」
日時:2013/12/13(金)〜12/25(水)12:00〜19:00(火曜日休廊)
場所:ギャラリーウドノス
●オープニングレセプション 12/14(土)19:00〜21:00
●イヴイヴイヴェント 12/23(月・祝)12:00 ~19:00

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学生である傍ら「美術家」として活躍をしている、ありえだなおさん(静岡大学大学院二年)。立体的なオブジェや絵画、漫画など作品は多岐にわたり、静岡を中心に個展やギャラリーへの出品、静岡の芸術批評誌『DARA DA MONDE』の表紙や漫画を制作するなど、精力的に活動している。幼い頃から絵を描くことが好きだったありえださんは、「なにか作品を残したい!」という想いのもと静岡大学に進学。自分の経験や記憶、想いが形になる魅力に入り込んでいったという。
制作するときに使用する道具や素材は、模造紙やボールペンなど、安価で大量生産・大量消費されている物を使うことが「ありえだ流」。また、作品には、女性が必ずと言っていいほど出てくる。生クリームを被った少女や女性の裸、性器など、男性の理想を打ち砕く(女性自身も見たいと思わない)ような女性のどろどろした部分まで描き、女性さえも消費されていく社会を表現している。
「消費社会は人間の欲望が肥大化し形成されるものだと思うのですが、そうしたものから皆、目を背けたがると思うんです。その嫌だと思う感情とも切り離されるような社会の歪んだエネルギーは、私の中で恐怖でした。でも、自分の嫌なことから逃げていてはダメと思いましたし、負のエネルギーの集合体を別のものに転じさせたい、そこから何が生まれるのかを見てみたいと思ったんです」と話すありえださん。今は負のエネルギーを形にすることにしか気持ちがのらないのだそう。「日々繰り返されていく日常に、突きつけるような力のあるものをつくりたい」と話すありえださんの作品がどう化けるのか、今後のありえだ動向に注目だ。
(取材・文/天野和佳子)

「狂った漫画をかく人(※褒め言葉です)」と知人から聞き、どきどきしながら取材に臨んだ編集部。実際お会いしてみると、ありえださんはとても物腰柔らかな女性でした

ここが「ありえだスペース」。ちょっと乱雑!?ここから作品が生み出されていきます

「ますますの恐怖」という作品。顔の一部が欠落したように加工された風俗広告や、漫画誌の照れた表情の女の子を切り抜き、プラスチックのビーズなどとともにコラージュしている

「あまえちゃん」という作品。黒の油性ペン一本であまえちゃんの日々を描いた

現在、制作中のぬいぐるみ「しきゅうちゃん」。夜な夜な続く制作のなか、ふと「わたし、なにしているんだろう」と涙したことも。

普段、制作を行っている静岡大学大学院の院生室にて。スペースを大きく3つに分けて使っている。写真奥が先ほどの「ありえだスペース」。

最後にキラキラ輝くお星さまを装備し、編集部・天野のパシャリ。ちなみに、ありえださんの胸元におわすのは女子高校生のフィギュアネックレス(自作)。
ありえだなお展「ねるねる」
日時:2013/12/13(金)〜12/25(水)12:00〜19:00(火曜日休廊)
場所:ギャラリーウドノス
●オープニングレセプション 12/14(土)19:00〜21:00
●イヴイヴイヴェント 12/23(月・祝)12:00 ~19:00
●ありえだ なおさん(写真右)
静岡大学大学院教育学部芸術文化課程2年。静岡県出身。現在は、普段考えようとしていない女性のシンボル子宮と向き合う機会を作るため、ぬいぐるみ「しきゅうちゃん」を制作中。大学生がつくる雑誌『静岡時代』にて連載企画「学コンシャスな大学生直伝 ベスト・オブ・シラバス」や連載企画「真っ当もぐりのススメ」のイラストを制作していただいています。
ブログ:http://ariedanao.blog.fc2.com/
●聞き手:天野和佳子(写真左)
静岡大学情報学部4年。静岡県出身。『静岡時代』32号編集長。普段は、静岡大学情報学部にて情報通信産業における経営戦略を学んでいる。小学時代から高校時代に至まで、お寺の写真集や特集本を親にねだるべく猛勉強をしたほどのお寺好き。
私たちの周囲にはモノが溢れている。安価で大量生産され、消費されていくもののなかには、生きている女の子も含まれる。そうした誰もが知っているけれど見たくないと思う歪んだ現実と真正面から向き合い、作品をつくり続けている若き美術家がいる。今回紹介するのは、静岡大学大学院に所属しているありえだなおさん。「嫌だ」という感情とも切り離され、「痛くも痒くもない」とでも言うかのように欲望が肥大化していく世の中。「日々の繰り返し」や「消費社会」を表現している彼女の作品や言葉。彼女は自分を媒体とし何をつくり、発しようとしているのか。
ありえだなお展「ねるねる」
日時:2013/12/13(金)〜12/25(水)12:00〜19:00(火曜日休廊)
場所:ギャラリーウドノス
●オープニングレセプション 12/14(土)19:00〜21:00
●イヴイヴイヴェント 12/23(月・祝)12:00 ~19:00

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学生である傍ら「美術家」として活躍をしている、ありえだなおさん(静岡大学大学院二年)。立体的なオブジェや絵画、漫画など作品は多岐にわたり、静岡を中心に個展やギャラリーへの出品、静岡の芸術批評誌『DARA DA MONDE』の表紙や漫画を制作するなど、精力的に活動している。幼い頃から絵を描くことが好きだったありえださんは、「なにか作品を残したい!」という想いのもと静岡大学に進学。自分の経験や記憶、想いが形になる魅力に入り込んでいったという。
制作するときに使用する道具や素材は、模造紙やボールペンなど、安価で大量生産・大量消費されている物を使うことが「ありえだ流」。また、作品には、女性が必ずと言っていいほど出てくる。生クリームを被った少女や女性の裸、性器など、男性の理想を打ち砕く(女性自身も見たいと思わない)ような女性のどろどろした部分まで描き、女性さえも消費されていく社会を表現している。
「消費社会は人間の欲望が肥大化し形成されるものだと思うのですが、そうしたものから皆、目を背けたがると思うんです。その嫌だと思う感情とも切り離されるような社会の歪んだエネルギーは、私の中で恐怖でした。でも、自分の嫌なことから逃げていてはダメと思いましたし、負のエネルギーの集合体を別のものに転じさせたい、そこから何が生まれるのかを見てみたいと思ったんです」と話すありえださん。今は負のエネルギーを形にすることにしか気持ちがのらないのだそう。「日々繰り返されていく日常に、突きつけるような力のあるものをつくりたい」と話すありえださんの作品がどう化けるのか、今後のありえだ動向に注目だ。
(取材・文/天野和佳子)
「狂った漫画をかく人(※褒め言葉です)」と知人から聞き、どきどきしながら取材に臨んだ編集部。実際お会いしてみると、ありえださんはとても物腰柔らかな女性でした
ここが「ありえだスペース」。ちょっと乱雑!?ここから作品が生み出されていきます

「ますますの恐怖」という作品。顔の一部が欠落したように加工された風俗広告や、漫画誌の照れた表情の女の子を切り抜き、プラスチックのビーズなどとともにコラージュしている
「あまえちゃん」という作品。黒の油性ペン一本であまえちゃんの日々を描いた

現在、制作中のぬいぐるみ「しきゅうちゃん」。夜な夜な続く制作のなか、ふと「わたし、なにしているんだろう」と涙したことも。
普段、制作を行っている静岡大学大学院の院生室にて。スペースを大きく3つに分けて使っている。写真奥が先ほどの「ありえだスペース」。
最後にキラキラ輝くお星さまを装備し、編集部・天野のパシャリ。ちなみに、ありえださんの胸元におわすのは女子高校生のフィギュアネックレス(自作)。
ありえだなお展「ねるねる」
日時:2013/12/13(金)〜12/25(水)12:00〜19:00(火曜日休廊)
場所:ギャラリーウドノス
●オープニングレセプション 12/14(土)19:00〜21:00
●イヴイヴイヴェント 12/23(月・祝)12:00 ~19:00
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Updated:2013年12月11日 学生白書