静岡の街から
そうだ、この駅で〜焼津駅の旅〜
——おなじみの電車区間で、「降りたことはないけれど、ちょっとここ気になるぞ」という場所をみつけたことはありませんか?なんでも静岡にはおよそ230もの駅があるそうな。つまりその分だけ、そこに暮らす人々や歴史、町場の物語が広がっているんです。「途中下車してみたら、実はこんなまちだった!」。そんな発見とまだみぬ風景を探しに、「!」アンテナがたった駅で下車する旅企画。
今回の降車駅は……
■焼津駅
【Access】
静岡(東海道本線:13分)→焼津
浜松(東海道本線:57分)→焼津
■魚食べるさ、漁業三昧! 焼津の旅

▲執筆を担当した塚本は、焼津生まれの焼津育ち。「住み慣れたまちの、まだまだ知らない場所を探しにいくぞ」という思いで旅をスタート。
焼津という地名の由来は諸説ありますが、古事記や日本書紀にも登場していたことがわかっています。その昔、日本神話の英雄・日本武尊が東征の途中、剣で草をなぎ倒し、火をつけて賊を滅ぼしたという説や、大昔、この地は天然ガスが地下から湧き、浜辺が自然に燃えていたことからついたという説もあります。
また焼津は漁業が盛んな街として全国的に有名です。平成二十五年度の焼津漁港の水揚げ高は数量・金額共に全国二位!焼津の漁業は江戸時代から盛んであり、当時、既に漁業協同組合のようなものがありました。その後、漁船の大型化や技術革新などにより、全国にその名が広まりました。
第二次世界大戦時の漁船徴用や第五福竜丸ビキニ被爆事件などの苦難もありましたが、先人たちの努力により、現在も漁業の街・焼津があるのです。
市内には、焼津さかなセンターや県立の水産高校があるほか、春に行われる焼津みなとマラソンでは、鰹の切り身を参加者への賞品とするなど、様々な場面で漁業の街を感じられます。
今回、焼津を案内してくださるのは、焼津駅前商店街の番長・望月誠さん、焼津の癒し系旅先案内人・関幸彦さん、優しくて頼もしい焼津商工会議所の岡田國治さん。さあ、焼津駅周辺をちょっくら行かざあ!

【焼津のガイドさん紹介】
◉岡田國治さん(写真:左)
中小企業相談所長でもある岡田さんは、日々、焼津の商工業を支えています。
◉望月誠さん(写真:中央)
焼津駅前商店街を取り仕切るリーダー的存在。
◉関幸彦さん(写真:右)
関さんの焼津案内で、知っているようで知らない色々な場所を歩くことができました。
【取材】
◉執筆:塚本みゆき(静岡英和学院大学)
◉撮影:鈴木理那(静岡時代OG)

▲焼津駅前の憩の場。湯加減も絶妙で、足先からじんわり伝わる熱にとにかく癒されました。
(1)焼津駅
駅前には、地下千五百メートルの地層から湧き出す天然温泉を利用した足湯があり、年齢を問わず多くの方々が利用しています(無料)。また、焼津は明治の文豪・小泉八雲と縁が深く、焼津の海を気に入った彼は、一八九七年に初めて焼津を訪れてから亡くなるまでの七年間に、六度もの夏を焼津で過ごされたそうです。駅前には記念碑(八雲の碑)も建立されています。

(2)焼津漁業資料館
焼津漁業協同組合が創立三十周年を記念して開館。駅から徒歩で約五分の場所にあります。焼津と漁業の歴史を昔の漁師が実際に使用していた物品などの展示物と共に知ることができます。写真は鰹船ブリッジと呼ばれる実際に使用されていた木造船。大きさの関係で館内では船の前方のみを展示しています。操縦ハンドルに触ることもでき、気分はもう焼津の漁師さん!

▲他にも漁業関係者の方たちは「鉄道開通100周年」の記念碑も設置しました。この車輪のオブジェは焼津駅前でみることができます。

(3)やきつ家
店主は案内人の望月さん。焼津のグッズを取り扱っており、今年で開店十三年目。開店当初は水産加工品が主力商品でしたが、ここ数年は魚河岸シャツ(手拭いの生地に魚河岸のロゴが入ったもの)が人気です。しかし、これよりも歴史の古い鰹縞シャツ(手織りの布に縞模様を織り込んだもの)は十三年間変わることなく、現在も全国の愛好家に親しまれ続けています。

(4)みちくさ
こちらも、焼津駅前商店街にある焼津おでんのお店。店主は、街のみんなのママ・小池真知子さん。焼津おでんは、竹串に刺さった黒はんぺんや鰹のヘソ、なると等が黒いお汁に入っており、味噌ダレやだし粉、青のりをかけて食べます。お店の中央にあるお鍋をお客さんとママが囲むと、そこはまるで一家団欒。温かいおでんとお店のアットホームな雰囲気は身も心も温めてくれます。

▲商店街には海の街ならではの風景がたくさんみつけることができます。このめがね橋の装飾には海老、貝、なんと人魚まで! 冬の季節には、イルミネーションも楽しめる橋なんです。

▲こちらが、めがね橋のイルミネーション。電飾はやっぱりお魚です。

▲さらに商店街のパン屋さん、パリジャンマツダには「鰹パン」が売っています。削りたての鰹節が生地に練り込まれているなんとも贅沢なパンです。

(5)罪切地蔵
徳川家康が武田勢に敗れ敗走した際、この地の僧に助けられました。お礼として家康は名剣を授け阿弥陀時寺を建立しましたが、後の住職が剣は仏道にそぐわないとして経文と剣を石棺に納め、地蔵菩薩を安置しました。経文と剣の功徳により、前世の罪が断ち切られるというご利益があるとされています。毎月二十四日は縁日で、九月末にはお祭りが賑わいます。

(6)魚いち
鰹の水揚げ量日本一の焼津では、春と秋に、鰹を使った料理を市内十一店舗で千円で提供する鰹三昧というキャンペーンがあります。その参加店の中の一つの魚いち。店主は優しい人柄の岸端礼次郎さん。写真は、実際に鰹三昧で提供するメニュー。千円とは思えない量にびっくり。平日は出張中のサラリーマン、土日は旅行客が多いそう。学生アルバイトも大募集中!
◉焼津鰹三昧
期間:平成27年 5/9(土)〜7/5(日)
参加店舗などの詳細は、以下facebookページから。
https://www.facebook.com/pages/焼津鰹三昧/618340024868725?sk=timeline

■焼津駅
【Access】
静岡(東海道本線:13分)→焼津
浜松(東海道本線:57分)→焼津
今回の降車駅は……
■焼津駅
【Access】
静岡(東海道本線:13分)→焼津
浜松(東海道本線:57分)→焼津
■魚食べるさ、漁業三昧! 焼津の旅

▲執筆を担当した塚本は、焼津生まれの焼津育ち。「住み慣れたまちの、まだまだ知らない場所を探しにいくぞ」という思いで旅をスタート。
焼津という地名の由来は諸説ありますが、古事記や日本書紀にも登場していたことがわかっています。その昔、日本神話の英雄・日本武尊が東征の途中、剣で草をなぎ倒し、火をつけて賊を滅ぼしたという説や、大昔、この地は天然ガスが地下から湧き、浜辺が自然に燃えていたことからついたという説もあります。
また焼津は漁業が盛んな街として全国的に有名です。平成二十五年度の焼津漁港の水揚げ高は数量・金額共に全国二位!焼津の漁業は江戸時代から盛んであり、当時、既に漁業協同組合のようなものがありました。その後、漁船の大型化や技術革新などにより、全国にその名が広まりました。
第二次世界大戦時の漁船徴用や第五福竜丸ビキニ被爆事件などの苦難もありましたが、先人たちの努力により、現在も漁業の街・焼津があるのです。
市内には、焼津さかなセンターや県立の水産高校があるほか、春に行われる焼津みなとマラソンでは、鰹の切り身を参加者への賞品とするなど、様々な場面で漁業の街を感じられます。
今回、焼津を案内してくださるのは、焼津駅前商店街の番長・望月誠さん、焼津の癒し系旅先案内人・関幸彦さん、優しくて頼もしい焼津商工会議所の岡田國治さん。さあ、焼津駅周辺をちょっくら行かざあ!
【焼津のガイドさん紹介】
◉岡田國治さん(写真:左)
中小企業相談所長でもある岡田さんは、日々、焼津の商工業を支えています。
◉望月誠さん(写真:中央)
焼津駅前商店街を取り仕切るリーダー的存在。
◉関幸彦さん(写真:右)
関さんの焼津案内で、知っているようで知らない色々な場所を歩くことができました。
【取材】
◉執筆:塚本みゆき(静岡英和学院大学)
◉撮影:鈴木理那(静岡時代OG)

▲焼津駅前の憩の場。湯加減も絶妙で、足先からじんわり伝わる熱にとにかく癒されました。
(1)焼津駅
駅前には、地下千五百メートルの地層から湧き出す天然温泉を利用した足湯があり、年齢を問わず多くの方々が利用しています(無料)。また、焼津は明治の文豪・小泉八雲と縁が深く、焼津の海を気に入った彼は、一八九七年に初めて焼津を訪れてから亡くなるまでの七年間に、六度もの夏を焼津で過ごされたそうです。駅前には記念碑(八雲の碑)も建立されています。

(2)焼津漁業資料館
焼津漁業協同組合が創立三十周年を記念して開館。駅から徒歩で約五分の場所にあります。焼津と漁業の歴史を昔の漁師が実際に使用していた物品などの展示物と共に知ることができます。写真は鰹船ブリッジと呼ばれる実際に使用されていた木造船。大きさの関係で館内では船の前方のみを展示しています。操縦ハンドルに触ることもでき、気分はもう焼津の漁師さん!

▲他にも漁業関係者の方たちは「鉄道開通100周年」の記念碑も設置しました。この車輪のオブジェは焼津駅前でみることができます。

(3)やきつ家
店主は案内人の望月さん。焼津のグッズを取り扱っており、今年で開店十三年目。開店当初は水産加工品が主力商品でしたが、ここ数年は魚河岸シャツ(手拭いの生地に魚河岸のロゴが入ったもの)が人気です。しかし、これよりも歴史の古い鰹縞シャツ(手織りの布に縞模様を織り込んだもの)は十三年間変わることなく、現在も全国の愛好家に親しまれ続けています。

(4)みちくさ
こちらも、焼津駅前商店街にある焼津おでんのお店。店主は、街のみんなのママ・小池真知子さん。焼津おでんは、竹串に刺さった黒はんぺんや鰹のヘソ、なると等が黒いお汁に入っており、味噌ダレやだし粉、青のりをかけて食べます。お店の中央にあるお鍋をお客さんとママが囲むと、そこはまるで一家団欒。温かいおでんとお店のアットホームな雰囲気は身も心も温めてくれます。

▲商店街には海の街ならではの風景がたくさんみつけることができます。このめがね橋の装飾には海老、貝、なんと人魚まで! 冬の季節には、イルミネーションも楽しめる橋なんです。

▲こちらが、めがね橋のイルミネーション。電飾はやっぱりお魚です。

▲さらに商店街のパン屋さん、パリジャンマツダには「鰹パン」が売っています。削りたての鰹節が生地に練り込まれているなんとも贅沢なパンです。

(5)罪切地蔵
徳川家康が武田勢に敗れ敗走した際、この地の僧に助けられました。お礼として家康は名剣を授け阿弥陀時寺を建立しましたが、後の住職が剣は仏道にそぐわないとして経文と剣を石棺に納め、地蔵菩薩を安置しました。経文と剣の功徳により、前世の罪が断ち切られるというご利益があるとされています。毎月二十四日は縁日で、九月末にはお祭りが賑わいます。

(6)魚いち
鰹の水揚げ量日本一の焼津では、春と秋に、鰹を使った料理を市内十一店舗で千円で提供する鰹三昧というキャンペーンがあります。その参加店の中の一つの魚いち。店主は優しい人柄の岸端礼次郎さん。写真は、実際に鰹三昧で提供するメニュー。千円とは思えない量にびっくり。平日は出張中のサラリーマン、土日は旅行客が多いそう。学生アルバイトも大募集中!
◉焼津鰹三昧
期間:平成27年 5/9(土)〜7/5(日)
参加店舗などの詳細は、以下facebookページから。
https://www.facebook.com/pages/焼津鰹三昧/618340024868725?sk=timeline

■焼津駅
【Access】
静岡(東海道本線:13分)→焼津
浜松(東海道本線:57分)→焼津
もう一度歩きたくなる、「エッシャーの世界」〜静岡市美術館〜
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JR三島駅〜日本大学三島キャンパス〜極私的、古地図研究会
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Updated:2015年06月01日 静岡の街から